
「もっと早く始めていればよかったな」
「今さらやっても、もう遅いかもしれないな」
そんなふうに思って、
何かを始めることにためらった経験はありませんか?
気になること、心が動くことがあっても、
年齢や立場、時間のなさを理由に
“あきらめる側”に回ってしまうことがあります。
でも、「遅い」からこそ得られる深さや喜びもある――
そう思えるようになったのは、
実際にひとつの挑戦を始めてからでした。
本日は「“もう遅いかも”と思ったことを、始めてみた日」というテーマで綴っていきます。
「やってみたかったけど…」で止まっていたこと
実はわたし、昔から英語が好きでした。
映画や洋楽、海外の文化に触れるのが大好きで、
学生の頃から「もっと、積極的に他の国の人達と話せたらいいのにな」と憧れていました。
でも、受験英語の枠を出ないまま、社会人になり、日々の生活に追われるようになりました。
「もっと若いうちに、ちゃんと学んでおけばよかった」
「今さら英語なんて、もう無理かも」
そんなふうに思い込み、
“やってみたかったこと”を、心の片隅にしまい込んでいました。
40代で、もう一度「好き」を選び直した

そんなわたしが英語を学び直したのは、40代に入ってから。
子育ても少しだけ落ち着いてきたある日、ふと
「これからは、好きなことをして生きていきたい」と思ったのです。
そのとき、真っ先に浮かんだのが“英語”でした。
昔のように、義務感や成績のためではなく、
「とにかく楽しもう」と決めて、再スタートを切りました。
まず始めたのは、友達紹介してもらった、長い間イギリスに住んでいたという、ドイツ人の男の先生と、月に2回、cafeでマンツーマンのイギリス英語レッスンでした。
最初から最後まで、全て英語というレッスンスタイルで、とても難しく感じましたが、毎回とても楽しく充実した時間でした。
それがきっかけで、その後、英検にも挑戦し、
自宅で、子どもたちに英語を教える教室をスタートしました。
若い頃のようなスピードでは進めないけれど、
毎日がちょっとだけ新鮮で、
「好き」に向き合う時間が、何より楽しかったのです。
世界が少しずつ広がっていく感覚

自宅での英語教室をスタートして5年が経過した頃、自分の英語力にもっと自信を持ちたいと思うようになり、一旦教室を閉め、今後の事を改めて考えることにしました。
そして、思い切って、3週間のセブ島へ短期留学に行きました。
もっと長く滞在し、しっかり学ぶことができれば更によかったのですが
その時の私にはこれが限界でした。
このタイミングを逃したら、今後、いつ行けるかもかわからないし
理想ばかりを掲げて、先延ばしにするより、行ける時に行ける場所にいこう!!
そう思い行動に移しました。
現地の生活を体験しながら、毎日英語漬けの時間を過ごす――
最初は不安もありましたが、
“慣れない言葉に触れ、知らない自分に出会う”感覚が心地よく、
「ああ、来てよかった」と何度も思いました。
流ちょうに話せなくてもいい。
共に学ぶ仲間と過ごす時間の中で、言葉を超えた感覚で気持ちを通わせられたとき、
たどたどしい英語でも十分伝わるという手ごたえが
わたしの世界をやさしく広げてくれました。
「遅いスタート」だからこその豊かさ
20代のときのような吸収力はもうないかもしれない。
でも今のわたしには、「楽しむ力」や「継続する力」があります。
若い頃よりも、自分のペースを大切にしながら、
比べず、焦らず、向き合える強さが育っていました。
そして何より、英語を通じて得たものは、
“自分を信じてみる力”だったように思います。
今では、英語のスキルが仕事の中でも役立つ場面があり、
あのとき「遅いかも」と思いながらも踏み出した一歩が、
未来のわたしをそっと支えてくれているのです。
始めるのに、遅すぎることなんてない
やってみたら、思ったよりもずっと楽しい。
そんなことが、人生にはたくさんあるのかもしれません。
もちろん、「向いていないかも」と思う瞬間もある。
でも、やらないまま後悔するよりは、
「やってみてよかった」と言える日が来るほうが、きっと心は穏やかです。
大切なのは、過去の自分と比べることではなく、
“今日のわたし”が何に心動かされているかを見つめることです。
年齢も、タイミングも、「もう遅い」なんてことはありません。
好きなことを始めるのに、最適な時期は、
もしかしたら「今」なのかもしれません。
わたしは、英語を再び学び始めてから、
「好き」の先にたくさんの出会いや可能性があることを知りました。
それは、新しい自分と出会い直すような旅でもありました。
始めたことがうまくいくかどうかはわからない。
でも、自分の「好き」や「やってみたい」を大切にすることで、
人生は少しずつ、自分らしい形に整っていくのだと思います。
ほんの小さな一歩が、未来を変えるかもしれません。
そしてそれは、年齢や過去の選択に縛られた“わたし”を、そっと解き放つきっかけにもなるのです。
まとめ
本日は「“もう遅いかも”と思ったことを、始めてみた日」というテーマで綴ってみました。
📝この記事のポイントを振り返ります:
- 学生時代から憧れていた“英語”を、40代になって再び始めた
- 「楽しむこと」を第一に、自分のペースで学び直した
- セブ島留学など、実体験を通じて世界が少しずつ広がった
- 遅く始めたからこその豊かさと、仕事にもつながる実感があった
- 好きなことを始めるのに、遅すぎることなんてない
少し遅れてやってくる「好き」は、
心の奥でずっと待っていてくれた贈りもの。
自分にそっと「いいよ、始めてみよう」と言える朝を、
これからも大切にしていきたいですね。