映画『ウォーク・ライド・ロデオ』に学ぶ、“諦めない心”と“考え方を変える勇気”

本・映画・音楽からの気づき

私は昔から、馬にまつわる映画や物語が好きです。
走るたてがみの美しさや、無言で人の心に寄り添うその姿に、
なぜかいつも“生きる力”を感じてきました。

数年前には、少しだけ乗馬教室に通っていた時期もあります。
馬の背に揺られながら感じる風や、息づかいの温もり。
言葉を交わさなくても通じ合うような感覚に、不思議な安心を覚えました。

だからこそ、最近観た実話をもとにした映画
『ウォーク・ライド・ロデオ(Walk. Ride. Rodeo.)』 は、
特別に心に残りました。
夢を失いかけた女性が、もう一度“自分の人生を乗りこなす”までの物語。

本日はこの映画から、
“諦めない心”と“考え方を変える勇気”について綴っていきます。

予期せぬ出来事が、人生を変える

主人公のアンバーリー・スナイダーは、幼い頃からロデオ競技に情熱を注ぐ女性です。
若くして多くの大会で優勝し、夢はプロのロデオライダーとして生きること。
ところが、18歳のときに起きた交通事故で脊髄を損傷し、下半身が麻痺してしまいます。

「もう馬に乗ることはできない」――
その現実を突きつけられ、彼女の世界は一瞬で崩れました。
けれどアンバーリーは、失ったものではなく「残されたもの」に目を向けます。

最初のうちは、ベッドの上で涙を流しながらも、
「どうすればまた馬に乗れるか」を考え続けました。
彼女が最初に取り戻したのは、“歩く力”ではなく“考える力”だったのです。

考え方を変えることで、未来は動き出す

アンバーリーは言います。

“I may not be able to walk, but I can still ride.”
(歩けなくても、私はまだ馬に乗れる。)

この言葉には、彼女の人生の核心が詰まっています。
状況が変わっても、夢そのものを諦めたわけではない。
「できない」から「どうすればできるか」へ――
その視点の切り替えが、彼女の人生を再び前へと動かしました。

私たちもまた、何かを失った瞬間に「終わった」と感じることがあります。
でも、視点を少し変えるだけで、
“同じ現実”の中にも新しい可能性を見つけられることがあるのです。

諦めないとは、“形を変えて進むこと”

アンバーリーはリハビリを重ね、やがて“特別なベルト”を装着して再び馬に乗ります。
体を固定し、上半身の力だけでバランスを取る――
誰も想像しなかった姿で、再び大会のフィールドへ。

彼女はこう語っています。

“You can’t always choose the path you walk, but you can choose how you walk it.”
(どんな道を歩くかは選べないけれど、どう歩くかは選べる。)

人生は、自分の思い通りにいかないことの連続です。
けれど、そこで“どう受け止めるか”を選ぶことは、誰にでもできる。
諦めないとは、ただ我慢し続けることではなく、
自分の形で前へ進む方法を見つけることなのだと思います。

自分を信じるということ

アンバーリーの挑戦を見ていると、
「信じる力」とは、何かを成し遂げるための勢いではなく、
“どんな状況の中でも、自分を見失わない静かな強さ”のように感じます。

彼女は事故のあとも、自分を哀れむことを拒み、
「私はまだ、私でいられる」と語ります。
それは、周りにどう思われるかよりも、
自分の心に対して誠実であろうとする姿勢です。

もしも今、何かを諦めかけているなら――
それは本当に“終わり”ではなく、
「別の形で始めるチャンス」なのかもしれません。

立ち上がる勇気は、“完璧”を求めない心から

映画の中で印象的なのは、
アンバーリーがリハビリ中に“立ち上がる練習”を何度も失敗するシーンです。
転んで、泣いて、それでも笑ってまた挑戦する。

あの姿を見て感じたのは、
「諦めない人」=「いつも強い人」ではないということ。
泣きながらでも、弱音を吐きながらでも、
“またやってみよう”と思えることが、何よりの強さなのです。

私たちも日常の中で、思い通りにいかないことに出会います。
でも、「もうダメだ」と思う気持ちと同じくらい、
「もう一度やってみたい」という小さな願いも、きっと心の奥に生きています。

考え方ひとつで、景色が変わる

映画の終盤、アンバーリーは笑顔で馬にまたがります。
彼女の背中には、かつての“悲しみ”ではなく、
「生きることそのものへの誇り」が宿っていました。

人は、現実を変えられないこともあります。
けれど、“考え方”を変えることで、
見える景色や感じる温度は、驚くほど変わるのです。

何かを失ったからこそ、得られる視点がある。
諦めない心とは、希望を信じることよりも、
“視点を変えて、もう一度立ち上がる”ことなのだと思います。

まとめ

映画『ウォーク・ライド・ロデオ』は、ただの感動の物語ではありません。
それは、どんな状況でも自分の人生を“選び続ける力”を教えてくれる作品です。

本日は、「映画『ウォーク・ライド・ロデオ』に学ぶ、“諦めない心”と“考え方を変える勇気”」というテーマで綴ってみました。

  • 諦めないとは、形を変えて進むこと
  • 現実を受け入れる強さと、見方を変える柔軟さ
  • 失ったものより、今ある力を見つめること
  • 完璧を求めない心が、立ち上がる勇気を育てる
  • 考え方ひとつで、人生の景色は変わる

どんな状況の中でも、
自分らしく生きようとする姿勢が、
きっと誰かの希望になる。
そしてそれは、あなた自身の心をも静かに支えてくれるはずです。

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