
9月になりましたね。
夏休みが終わると「2学期の始まり」がやってきます。
多くの子にとっては友達と再会する楽しい時間かもしれませんが、わたしにとっては憂うつな日々の始まりでした。
「みんなの輪にどう入ればいいのか」
「集団の中で浮いてしまわないか」
積極的に自分から声をかけるのが苦手だったわたしは
そんな不安ばかりが膨らみ、教室のドアを開ける前から心が重たくなっていたのです。
大人になった今、当時の自分にかけてあげたい言葉があります。
本日は「2学期のはじまりが憂うつだったあの頃の私に」というテーマで綴っていきます。
学校という集団が苦手だった
新学期が始まること自体よりも、わたしが苦手だったのは「学校という集団の空気」でした。
人が集まると自然にできるグループ、休み時間のにぎやかな会話。
そこに加わることができず、気づけば一歩下がった場所から周囲を眺めていることが多かったのです。
クラスのみんなが笑って話している輪のそばに立ちながら、どのタイミングで会話に加わればいいのかわからず、結局黙って笑ってやりすごす。
そんな自分を情けなく思うこともしばしばありました。
仲間に入れないわけではなくても、「無理に合わせている自分」に疲れてしまう。
そんな日々が続くと、学校そのものが重荷に感じられていたのです。
夏休み明けが特につらかった理由
夏休みの間は、自分の好きなことをして、ほっとできる時間を過ごせました。
朝起きる時間も自由で、読書に夢中になったり、近所を散歩したり。
自分のペースで過ごせる夏休みは、わたしにとって心を休める時間だったのです。
けれど2学期になると、再び集団の中に戻らなければならない。
その切り替えがうまくいかず、漠然とではありますが、心に負担を感じていたのだと思います。
「またあの教室で、笑顔をつくって過ごさなきゃいけないのかな」
そう思うだけで、前の日から眠れなくなることもありました。
さらに、夏休みの間にのんびりと過ごしていた分、2学期に入り、急に勉強や生活のリズムを整えなければならないことも、大きな負担でした。
宿題をきちんと出せるだろうか、授業のスピードについていけるだろうか――そんな不安が胸を押しつぶし、机に向かう気持ちすら重たくなったのです。
苦手な自分を否定しなくていい

当時のわたしは「みんなのように仲間と過ごせない自分はダメなんだ」と思っていました。
でも今のわたしなら、こう伝えたいのです。
「集団が苦手でもいい。
あなたには“ひとりで過ごす力”があるんだよ。」
大人になって思うのは、一人で過ごす時間を楽しめる人は、実はとても強いということ。
自分の世界を持ち、自分のペースで心を整えられる。
それは欠点ではなく、むしろ大切な資質なのだと気づきました。
学校という集団の中では、どうしても「みんなと同じ」が求められます。
けれど社会に出ると、ひとりの時間を持てる人ほど、自分の仕事や暮らしを大切にできる。
「苦手なこと」は未来で「強み」に変わるのだと、今のわたしは思います。
今の自分からのアドバイス
もしあの頃に戻れるなら、こんなアドバイスをします。
- 無理に「みんなと同じ」にならなくていい。
- 教室でひとりの時間があっても、それは悪いことじゃない。
- 仲間は“多さ”ではなく、“安心できる関係”が一人でもあれば十分。
- 一日全部をがんばらなくてもいい。まずは午前中をやりすごせばいい。
大人になった今の私が感じるのは、「小さな区切り」で心を守る大切さです。
「今日は朝の会だけ出られたら大丈夫」
「一つ授業を受けられたら、それで十分」
そう思えるようになれば、心の負担は少しずつ軽くなります。
大人になった今だからわかること
社会に出てからも、新しい職場や人間関係に入るときに、あの頃の不安が顔を出すことがあります。
会議や飲み会で会話の輪に入れず、静かに座っている自分に気づくと、子どものころの記憶がよみがえってきます。
でも違うのは、「時間が経てば慣れる」ということを知っている点です。
経験を重ねるうちに、人との関係には自然とリズムが生まれると理解できるようになったのです。
学生のころ必死に過ごした経験が、今のわたしを支えている。
あの「居心地の悪さ」を抱えていた自分がいたから、人の孤独やしんどさに寄り添えるのだと思います。
過去のわたしへの手紙

あの頃のわたしへ。
新学期を迎えることが怖くてたまらなかった君に、伝えたい言葉があります。
「あなたは仲間に入れなかったわけじゃない。
ただ“あなたに合う場所”が少し違っていただけなんだよ。」
その感覚は、未来のあなたをやさしくします。
人の孤独を知っているからこそ、誰かを思いやれる。
今のあなたの大切な一部になるんだよ。
まとめ
本日は「2学期のはじまりが憂うつだったあの頃の私に」というテーマで綴ってみました。
- わたしは「学校という集団」が苦手だった
- 夏休み明けは、とくにその空気に戻るのがつらかった
- 苦手な自分を否定しなくていい
- 仲間は“多さ”ではなく“安心できる関係”で十分
- 苦手さは未来で“やさしさ”になる
9月は新しいスタートの季節でもあります。
けれど、その空気に馴染めない人もいるはずです。
もし今のあなたがかつてのわたしと同じように感じているなら、「無理に合わせなくてもいい」という言葉を受け取ってほしい。
その感覚は、きっとこれからのあなたを支える力になります。
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